「「てれび戦士inミステリアスワールド」」の版間の差分
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「てれび戦士inミステリアスワールド」#1
─西暦2020年─ 限られた人しか知らない秘密基地、「かくれガレージ」に12人のてれび戦士達が集まっていた。
「さぁ、もうすぐ出来上がりますよー!」
何か機械らしきものをカチャカチャと工具でいじりながら、みやぞんエンジはワクワクしているような陽気な声でてれび戦士たちに告げる。
「ねぇ、みやぞんエンジ。一体何を作ってるの?」
ゆらが不思議そうに問いかけると、「その質問を待っていた」というように笑みを浮かべる。
「ゆらさん、いい質問ですね。この機械は……」 「機械は…?」 「なんと、『異世界転送装置』なのです!」 「異世界転送装置!?」
その言葉を聞いた戦士たち(というか小学生戦士たち)はキャーキャーとはしゃぎ始める。
「異世界転送装置ってことはどこでも行けるってことやんな!?」
理音が目をキラキラ輝かせながらみやぞんエンジに問う。 「そうですね。自分行きたい世界に行けます」
その言葉に再びキャーキャーとはしゃぎ始める。 「ねぇ、どこかの世界に行ってみようよ!」 ソニアの言葉に「いいね!」と賛同して異世界転送装置に寄っていき、「こんな世界にいきたい」「あんな世界にいきたい」と相談し始めた。
「ちょっと、ダメだって。みやぞんエンジがOKしてないんだから」 「元太さん、良いんですよ。使ってもらってなんぼですから」 元太のみんなを止める言葉に、みやぞんエンジは変わらず笑顔を浮かべて、「良いんですよ。」と繰り返す。 「いや、でも…」 芹奈が不安そうに装置の方をみると、1人その集団から背の飛び抜けた人物がいつの間にかその輪に参戦していた。 「って、生!?なんでそっち側にいるの!?」
ゆらは声を裏返しながら驚いたように声を荒げる。 「いやー、ちょっと興味が勝っちゃって……」 「興味が勝っちゃった、ってさぁ…。」 苦笑いしながら答える生に、三人ははぁとため息をつく。 そんなやり取りをしている間にも、他の戦士たちは装置の取り合い状態になっていた。取り合いをしている間に装置のボタンに手が当たっているのか、ランプが点滅したり、ピピピ…という音がなっていたりした。
「これやっぱりダメだ!俺、止めてくる!」 その状況に「本当にヤバい」と感じたらしい元太が、「ストップ!ストップ!」と慌てて装置を取り上げるが、その時には時すでに遅し。装置からはランプの点滅はどんどん早くなり、強い光がかくれガレージを包み込む。
「わー!!!」
光がやむ頃には、てれび戦士たちとみやぞんエンジは、叫び声だけを残してかくれガレージごと消えていた…
─西暦2006年─
「さぁ、もうすぐ完成しますよ」 ユゲデールのコックピットをカチャカチャと工具でいじりながら、洸太はワクワクしているような陽気な声で他のてれび戦士たちに告げる。
「ねぇ、洸太。一体何をしてるの?」
愛実が不思議そうに問いかけると、「その質問を待っていた」というように洸太は笑みを浮かべる。
「愛実、いい質問ですね。これはなんと……」 「なんと…?」 「なんと、タイムマシン機能装置をコックピットに追加しているのです!」 「タイムマシン機能!?」
その言葉を聞いた、その場に居合わせた戦士たちはキャーキャーとはしゃぎ始める。
「タイムマシン機能ってことはどんな時間でも行けるってことやんな!?」
七海が目をキラキラ輝かせながら洸太に問う。
「そうですね。自分行きたい時間に行けます」
「過去でも未来でも!?」
裕太も七海同様に目を輝かせながら問う。 「もちろん。過去でも未来でもいけます」 その言葉に再びキャーキャーとはしゃぎ始める。 「ねぇ、どこかの時間に行ってみようよ!」 甜歌の言葉に「いいね!」と賛同してコックピットに寄っていき、「こんな時代にいきたい」「あんな時代にいきたい」と相談し始めた。
「ちょっとみんな、ダメよ。洸太がOKしてないんだから」 「愛実、良いんですよ。テストでどこかの時代に飛んで見ようと思ってましたから」 愛実のみんなを止める言葉に、洸太は変わらず笑顔を浮かべて、「良いんですよ。」と繰り返す。 「いや、でも…」 梨生奈が不安そうに装置の方をみると、1人その集団から背の飛び抜けた人物がいつの間にかその輪に参戦していた。 「って、勇気!?なんでそっち側にいるの!?」
愛実は声を裏返しながら驚いたように声を荒げる。 「いやー、興味わいちゃってついつい…」 「興味がわいっちゃった、ってさぁ…。」 「何にでも興味を持って行動できる先輩、かっこいいです!僕も先輩みたいな人になれるようにがんばります!」
勇気の弟分のような存在の一磨が、目をキラキラ輝かせながら「先輩すごい!」とひたすら褒め称え、勇気は照れたように頭を掻いていた。それをみた愛実と梨生奈は、はぁとため息をついて「最年長なんだからもうちょっとさぁ…」と呟く。 そんなやり取りをしている間にも、他の戦士たちは装置の取り合い状態になっていた。取り合いをしている間に装置のボタンに手が当たっているのか、ピピピ…というタッチ音がなっていたりした。
「……!ちょっと、みんなやめて!!!」 その状況に「本当にヤバい」と感じたらしい梨生奈が、「みんなやめて!!」といつもではあり得ないくらい大きな声で叫ぶが、聞こえていないらしくなおもワーワーと取り合っている。
「いい加減にしなさい!!!」 その状況に堪忍袋の緒が切れたらしい愛実がコックピットをバン!と強く叩いて大きな音をたてた。流石に我に返ったらしい戦士たちはおとなしくするが、 その時には時すでに遅し。装置のランプの点滅はどんどん早くなり、愛実が強く叩いてしまった影響なのか、それ以前に取り合いをしている間に故障したのか電気が走っていて、西暦を表示するモニターはおかしくなってしまったのか、まるでスロットかのようにひたすらグルグルと回っている。そして光がユゲデールを包み込む。
「わー!!!」 光がやむ頃には、てれび戦士たちは、叫び声だけを残してユゲデールごと消えていた…
「………ん?」
一体どのくらい経ったのだろうか。目を覚ました生は、キョロキョロと辺りを見渡した。
「なんだ…いつものかくれガレージじゃないか…」
ほっとしてため息を1つ吐いたあと、みんなを捜そうと立ち上がる。
「生!やっと起きたんだ!!」
歩き出そうとした瞬間、礼が慌てて入ってきた。
「礼、何慌ててるんだ?」 「大変、大変。とにかく大変なの!とにかく早くきて!!」
「はやく!」と礼に腕を掴まれ、外まで連れていかれる。
「ちょ、ちょっと!一体何が…」 「外見たら分かるから!!」
よく分からないまま引っ張られていき、外に着くとみんなが呆然と外の世界を見ていた。 礼は「これみて!」と外の景色を指差す
「なんだこれ……」 呆然としているみんなに向けていた目線を外の景色に目を向けると、そこには西洋風というべきなのだろうか。不思議な景色があった。
「いやー、成功したみたいですねー!」
みやぞんエンジは嬉しそうに笑ってその光景を見ている。 みやぞんエンジの足元の異世界転送装置からはプスプスと黒い煙が上がっている。
「喜んでる場合じゃないよ!」 「そうだよ!装置壊れちゃったんだよ?!どうやって元の世界に戻るの!」
ゆらと芹奈が焦りながらみやぞんエンジに問うと、みやぞんエンジは「直せば何とかなりますよ」と笑っている。
「じゃあ直るまで、このよく分からない世界にいるの…?」
眞生が不安そうな口調で問うと、「そうなりますね」とみやぞんエンジは苦笑いを浮かべていた。「そんなぁ」とへこむ戦士たちに「そもそも取り合いなんかするから、こんなワケ分かんないことになっちゃったんだよ。」と、ゆらが諭すように叱り、取り合いをしていた戦士たちは「ごめんなさい…」と謝る。その言葉を聞けて満足したのか、ゆらは笑顔に戻り「さ、クヨクヨしててもどうにもならないし、ポジティブにいこう!探索とかして、この世界を知るとかさ!」と声をかけ、みんなは賛同するように「ワー!」と盛り上がる。
「じゃあ、班ごとに分かれよう。まずは……」
「あー!!!」
早速班分けをしようとしていたら、突然知らない声が響く。
「先輩!噂の怪しい人たち、本当にいました!!こっちです!!」 「マジで!?うわ、本当だ!!」
突然見知らぬ少年がこちらに向かって走ってきて、ジーーッと1人1人の顔を見た後、後から来ているらしい「先輩」という人物に向かって叫ぶ。暫くすると数人の人物が此方に向かってきている姿が目に入った。
「ちょ、君、誰!?いきなり何!?」 「知らない人だし、怪しいから俺のこと教えない」
ギュナイが驚いたように叫ぶが、少年は「おしえなーい」とプイッとそっぽを向いてしまい、「先輩」と呼ばれている人物が手招きすると少年はその人物のもとに帰っていった。
「あの、どちら様でしょうか?」 悠真が恐る恐る聞くと、その人物たちは驚いたように顔を見合わせている。
「いやいや、『どちら様ですか?』はこっちの台詞だよ。お宅らこそどちら様で?」 赤い服を着た男が逆に問い返してくる。
「え、私たちはてれび戦士って言って…」芹奈が少し困りながらその問いに答え返すと、 「てれび戦士?俺たちも『てれび戦士』なんだけど」
と「先輩」と呼ばれていた人物が答えた。
「え…?」 お互いにきょとんとしてお互いをみていた。 「あの、ここっていつのどこですか?」 「今はー……えっと、2006年。で、ここはユゲデール」 紅緒の問いに千秋が答える。 「2006年!?」 「14年も前だ…」 「僕らが生まれる前やん…」 千秋の答えに20戦士たちはお互いに顔を見合わせる。 「あ、ただこのユゲデール自体が今本当に2006年にあるのかは分かりませんけどね…」 ちょっと調べてきます、と洸太はコックピットへ帰っていった。
「えー……大変なことが分かりました」 暫くして戻ってきた洸太は深刻な表情で戻ってきた。
「どうしたんだよ、兄ちゃん。そんな深刻な顔して」
この僅かな時間で和解でもして仲良くなったのか、06戦士たちが20戦士たちを含めてババ抜きやら縄跳びやらをして遊んでいた。洸太が戻ってきたのに気づいた千秋は不思議そうに見ていた。
「まぁ、ちょっと困ったことがありまして…」
「困ったこと?」
洸太の反応に梨生奈が不思議そうに問う。
「はい。先ほどコックピットで色々と調べてきたんですが……」 「ですが…?」 「ここが西暦何年かも、一体どこなのかも分からない世界という結果が出ました……」
「それってつまり、もとの世界に帰る方法がないってこと…?」
元太が不安そうな表情で問う。
「無いわけではないんです。今、こんな事態が起きてるのは、おそらく、2020年の皆さんが『異世界転送装置』でやってきたタイミングと、我々がユゲデールのタイムマシン機能装置を利用したタイミングが同じだった。それが何かしらの原因でお互いの力がぶつかって結果……」
「そっか!お互いの力の影響を受けてこのよく分からない世界に飛んじゃったんだ!!」
理解したらしい裕太がポン、と手打つ。
「そういうことです。」
「やったら、もっかい2つを同時に使えば元に戻るんちがう!? 同じことをしたら元に戻るってよく言うやん!」
と、作戦を閃いた理音がポン!と手を打つ。するとみんなは『理音ナイスアイデア!』『そうだ、やってみよう!』と盛り上がっていたが、洸太が何か言いたげに表情を歪めて「あー……」と呻いていた。
「どうしたんだよ洸太。そんな表情して」
勇気が不思議そうに洸太を見て問いかける。 「それが……その方法は使えないんですよ……」
一度深く息を吸い込んだ後、ゆっくりと口開いた。みんなは一斉に「え?」と声を漏らす。
「ユゲデールのコックピットが故障してしまいました。永遠に試せないわけではないですが、今すぐに試すことは不可能です」
「それにうちの異世界転送装置も壊れてしまっていますしね」
洸太の言葉に続けて、みやぞんエンジがそう言って、相変わらずプスプスと煙が上がっている異世界転送装置を見せた。 それを見て、聞いてみんなが落胆して項垂れてしまった。
「なぁ、兄ちゃんどうにかしてくれよ!この装置作ったの兄ちゃんなんだしさ、すぐ直せるでしょ!?」
「みやぞんエンジ…!この機械どのくらいで直るの!?」
千秋と照太が焦ったように二人に言う。
「うーん、完全故障なので1から製作になっちゃいますからー……。」
異世界転送装置をじっと見て、暫く考えるように黙りこんだのち、「やってみないとどのくらいかかるかは答えられないです」と返事をした。
「こっちはコックピット自体はすぐに直せます。ただ問題はタイムマシン機能装置の方です。あれには特殊な石が使われているんですよ。その石を改めてこの異世界の宇宙で探し出さないといけないので……」
「その特殊な石って?」
紅緒が問う。
「時の砂の原石というものです。あのとき、僕も偶然入手したんです。この異世界の宇宙の何処かにあればいいんですが、なければ稼働方法を考え直して、それに合わせて装置を作り直さないといけません」
「なるほど……。じゃあ、コックピットをはやく直して、この異世界の宇宙旅しながら原石捜しもする。その間にみやぞんエンジと洸太さんにはそれぞれの修理をしてもらう。それでどうだろ!」
洸太の話を聞いたあと、生がみんなに同意を求めるように見渡す。みんなは納得したように「確かにそれがいいかも!」と首を縦に振っていた。
「ま、原石を先に見つけ出すのは我々スチームナイツだけどな!」 「なにを~!先に見つけ出すのは我々ジョーキマホーンズだ!」
赤い服の男が胸を張り、納得言っていないらしい黒服の男もといゴルゴ団長は歯を食い縛り「ぐぬぬ」と呻いた後、レッド司令を指差して「お前たちに負けるか!」と宣戦布告する。 そして06の人々が、大人二人を筆頭にやいのやいのと揉め始め、もはや置いてきぼり状態の20戦士は、同じくその光景を見ている洸太の「気にしないでください。いつもの事なので」という言葉を聞いて頷きつつ、呆然とした表情でその光景を見つめていた。
偶然の出来事で出会った2つの世界のてれび戦士たち。 彼らは無事にそれぞれの元の場所に帰ることが出来るのか!?
てれび戦士たちの冒険が今始まる!!
『てれび戦士inミステリアスワールド』第1話 完
【第1話あとがき】 おはようございます、こんにちは、こんばんは。
今回ご縁あってこのサイトで小説を書くことになりました。これから宜しくお願いします。
さて、この『てれび戦士inミステリアスワールド』ですが、何故こんな話にしたかというと、天ハロの世界観?とか能力とかそういったものが、MAX期と相性よさげだと思って、おそらく現役戦士達が知らないだろう06と、未来の世界の戦士たちの「未知との遭遇」がさせてみたかった。(私が数あるシリーズのなかでMAXシリーズをよく知っていたことが理由でもある。) 何故数ある年度の中から、06年度を選んだのかは追々解説出来たらと思いつつ、もしかしたら読み進めていただく間に何となく「もしかしてこれがしたかったのか?」と察していただけるかもしれません(笑) 大!以降学業、仕事で天てれをすこし離れていて、今年度から視聴再開したんですが、初めて見たときからこの2つの相性良さげな気がしてて、何かやってみたいと思っていたのも1つですが。
……にしても、06というかMAX期は人数多いので全員ちょっとずつでも出したいけど出せるかなぁ。ちょっと頑張ってみます。人数絞るべきかなぁ。(対策頑張ります)
あと、これは注意事項にちかいものだけど、天ハロはリアタイ視聴じゃなくて一定期間録画ためて一気に視聴してる(仕事でそうなっちゃう)ので、まだ戦士たちのキャラうまく掴めてないです。なので「この一人称とか口調じゃねーよ」「こんなキャラじゃないと思う」が出てきそうな気がするし、06すらもキャラ怪しい子が出てくるかもしれません。そこは申し訳ない。出来るかぎりキャラ壊さないように頑張ります
世界観とかも夏イベとか天てれドラマみたいな雰囲気目指したいな。読んで何となくでも絵とか想像してもらえたり、「あーこの感じ天てれの夏イベとかドラマがやりそう」と思ってもらえる展開や会話まわしを出来るようにしていきたいところです。とにかく頑張ります。
それでは第2話以降も至らない小説ですが、宜しくお願いします!